日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件で、日大の対応を検証する第三者委員会(委員長・綿引万里子弁護士)が31日、調査報告書を公表した。アメフト部の学生寮で見つかった植物片を警察に提出せずに12日間学内で保管したことについて、担当の沢田康広副学長の責任を厳しく認定し、「得られた情報を自己に都合よく歪曲(わいきょく)」「誤った判断基準に基づいた対応」と指摘した。
報告書によると、沢田副学長は今年7月6日、競技スポーツ部職員とともに部員のヒアリングと荷物検査をし、1人の部員の部屋から植物片が保管された缶を見つけた。しかし、警察に報告するまで12日間、大学本部で缶を保管した。
この点を第三者委は「12日間も本部で保管を続けた対応は、世の中の常識からは乖離(かいり)した独自の判断基準の下で、得られた情報を自己に都合よく歪曲(わいきょく)し、自らの対応を正当化し続けた」と指摘。その結果、「社会から本法人の隠蔽(いんぺい)体質を疑わせ、信用を著しく失墜さた最大の原因であったといっても過言ではない」としている。
また、「大学の副学長が大麻…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル